らいむぎばたけ

つかまえなくてだいじょうぶ

入院して手術して退院して結果がでた

理由は先述の通り。二週間の入院を経て先日退院した。

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心も上半身も元気なのに、右足のかかとを床に接地できないだけでこんなにも生活の不自由さを感じるとは思っていなかった。病理検査で切った時とは段違いである。基本的に三食ロキソニンを飲むものの、寝ようとすると意識が傷口に一点集中するのかズキズキと痛くなる。頓服の痛み止め (トアラセット・カロナール) を飲んで眠りにつく日が多かった。ここ数日はロキソニンだけで生活できるようになりつつある。最近は痛みより痒みを感じることのほうが多いかもしれない。

術後の結果として、がんは表皮 (皮膚の一番外側) にしか無く、皮膚がんとしてはステージ 1 ということになった。「ステージ」という単語が「がん」なんだなあというのを改めて自覚させられる瞬間だった。

退院後も変わらず基本的にあんまり歩けないので、リビングに布団を敷き、リビングで仕事をしているのでリビングの守り神みたいになっている。


退院日、いつも通り朝ご飯を食べていたら、お医者さんが抜糸しますね〜とおもむろに登場したのはびっくりした。「ごはんそのまま食べてていいですよ」って言われてめっちゃ困った。急いで食べ終わらせた。抜糸が済んで、お医者さんがいなくなって 30 分後くらいには傷口ががっつり開いてしまって、足の裏が血まみれになっていた。ナースコールを押したけど、看護士さんには替えの絆創膏を渡されて終わって、お医者さんに連絡してほしい旨も伝えたけど、もう血止まってそうなんで、と言われ若干不安なまま退院手続きを促された。


退院後、術後の結果を聞きに病院に行ったときに傷口を見た先生が「???!?!???」となっていたので、抜糸後すぐ傷口開いたこと等を伝えたら「なんの連絡も来ていない...これは痛いですね......」とのことで、入院病棟での対応について謝られた。自分も自分で不安な気持ちがあったなら、外来に無理やりでも行ったらよかったかなとか、もう少し強く看護士さんに訴えたらよかったのかなとか、どうしてたら良かったのかと今も少し悶々とする。

こんなに傷口開いてるなら、と薬も変更になって、松葉杖も借りていくように言われた。松葉杖が無料で貸出されることを知った (保証金はあるけど) 。

今は基本的に外出はしないようにしているけど、週一くらいで車椅子が借りられるスーパーには行っていて、これが結構気分転換になっている。冷気は下にくるので、いつも以上にスーパーが寒く感じるのは勉強になった。松葉杖も時折使っていて、少しだけ近所を散歩した。すぐ疲れて帰っちゃったけど、やっぱ外に出るのは良いなあ。花粉がなければもう少し散歩したいところではある。


入院中は毎日日記をつけていた。このブログを書くにあたって読み返してみたが、同室の隣人が突然深夜に電気点けたりしてることに序盤はイラついてそうだった。

日に日に、前日に隣人が体調悪そうにしてたけど、今電気点けたってことはなんでかわかんないけど、今日は動けるんだな良かった...とかそういう生存確認になっていって、時間帯によってはびっくりはするものの今日も同室のみんなが生きててよかったと思うようになっていって特にイラつくことはなくなっていった (みんながなんの病気かは知らないけれど) 。

入院中しんどくて泣いてしまったときもあったけど、たまたまやってきた清掃の人が理由も聞かずにずっと背中ぽんぽんして、元気がないときはこうやってすると元気になるっておばあちゃんに教えてもらったんだよね、と言いながらいろんな話をしてくれた。清掃の手を止めてしまって申し訳なかったけど、とても感謝している。


入院に持っていって良かったもの

  • Pixel Buds Pro
    • Pixel じゃなくても良いのだけど、ノイキャン付きのイヤホンの偉大さを感じた
  • Anker PowerPort
    • これも Anker じゃなくて良いのだけど、大量の USB port があるのは便利
  • 普段家にあるもの (ex. ぬいぐるみ)
    • 知ってるにおいがついてるものがあると安心した
    • 寝巻きもレンタルせずに家の寝間着を持っていったおかげか安心して眠れた
      • 家族側に洗濯と運搬の手間が発生する
  • モバイル端末なり、タブレットなりを立掛けて置ける台
  • 延長コード
    • 分岐したいというより、長さが足りない的な意味で延長コードは必要だった
  • 高級な美容液などの基礎化粧品
    • Dior と CHANEL の美容液の試供品をもったいなくてずっと使えずにいたんだけど、ここぞとばかりに持っていって使った。いい香りがした。

これから五年くらいは一緒に様子を見ていきましょうねという心強いコメントをもらって嬉しかったんだけど、まあでもいなくなるかもしれないので、そのときはちゃんと引き継いでいきますねって言われて、ちょっと笑いそうになった。

がんになったことを書いたときや入院中に、励ましの連絡をくれたり、ワンパチや本やお守りや肉を送ってくれたり、おもむろに自撮りの写真を送ってくれたりした人たちありがとうございました。そっとふぁぼ*1って見守ってくれていた人もありがとうございました。

夫は入院中、毎日面会にきてくれて*2、退院後の今も立ってやらないといけない家事やらなんやらを毎日一手に引き受けてくれており頭が上がらないので、早く元気に動き回れるようになりたい。そして取り残しや再発も無く平和に過ごせますように。

*1:いつまでふぁぼって言ってるんですか

*2:おかげで警備員の人と顔パスで面会の駐車券を切ってもらえるようになった